スタディサプリ【小中講座】のレベルは基礎と応用の2種類!テストや受験に対応!
株式会社リクルートが運営するスタディサプリ【小中講座】には基礎レベルと応用レベルの2種類あります。小学生と中学生で目的が異なるので大雑把な言い方ですが、基礎レベルは日常学習向け、応用レベルは中学受験や高校受験対策として使えます。
私は中学受験を経て中高一貫の私立中学に入ったので、高校受験を経験していません。しかし大学在籍中に塾の講師として高校受験の指導を行っていました。今は神奈川県の高校で教員をしています。
こうした私の経験をふまえて、スタディサプリがどのようなレベルなのかを詳細に検証してみました。
スタディサプリの小学生向け授業のレベル
小学生向けの授業は算数・国語・理科・社会の4教科あります。このうち、算数と国語には応用レベルが用意されています。
基礎レベルの内容
小学生向けの基礎レベルは主に苦手科目を克服するため、またはテストでしっかりと点をとれるような内容になっています。だから、ある程度できる子供からしてみると、ちょっと簡単に思えてしまうでしょう。
授業は「初めてその単元を勉強する」ことを前提としています。だから、授業を休んでいて全くわからない子供や、学校の授業を聞いても分からないし苦手という子供にお勧めです。
特に小学生がつまづきやすい「少数・分数の計算」などでは、かなり丁寧に説明されます。学校の授業では周りに流されてしまいますが、スタディサプリなら自分のペースで授業を受けられるので、苦手を克服するにはもってこいです。
応用レベルの内容
小学生向けの応用レベルは主に中学受験を意識した内容になっています。算数の応用レベルを担当する繁田 和貴(はんだ かずたか)先生は、中学受験のプロです。先生自身が開成から東大に進学する天才で、さらに長年進学塾の講師として実績を出しています。
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応用レベルは小学校の教科書の内容を超えているので、中学受験をしない子供には不要です。得意な科目でもっと難しいことが勉強したい!という意欲がある子供にはチャレンジさせてよいでしょう。
ただし、私の経験を踏まえて言うと、スタディサプリの応用レベルは、四谷大塚の偏差値で50あたりが限界だと感じます。授業で扱う問題の難易度は、中学受験のレベルで考えると普通です。
問題は、もっと難しい勉強しようと思っても、用意された授業以上の内容を勉強できないことです。塾であれば先生が適時新しい問題を用意してくれますが、スタディサプリではできません。だからおおよそ偏差値50くらいの学校を目指すならば、スタディサプリの応用レベルを利用してもいいでしょう。できれば、塾と併用して、スタディサプリは苦手分野を克服するために使うのが良いと思います。
スタディサプリの中学生向け授業のレベル
中学生向けの授業は英語・数学・国語・理科Ⅰ・理科Ⅱ・歴史・地理・公民の8科目があります。このうち、英語・数学・国語には応用レベルが用意されています。
基礎レベルの内容
中学生向けの基礎レベルは定期試験対策です。高校受験は学校の成績も点数化されますので、この定期試験対策の勉強を継続していけば、結果的に高校受験多策にもつながります。ただし、難関校は筆記試験対策として応用レベルか、それ以上の勉強が必要です。
私も勤務する学校でテスト問題を作るので、感覚として言いますが、基礎レベルの授業で70~90点くらいはいけると思います。残りの10点は、学校の先生の気まぐれで出される問題です。学校の先生の授業内容を見直さないと100点は取れません。もちろん、スタディサプリの授業内容をしっかりとこなせばの話です。
特に英語と数学の基礎は、これでもかっていうくらい初歩的なところを説明します。学年が上がるにつれて内容は難しくなりますが、これなら安心して授業を受けられます。
成績が悪い中学生にありがちな「どこがわからないのか、わからない」という場合は、中学1年生の始めの内容から受け直すことをお勧めします。私が学生時代に家庭教師で教えていた中学2年生は、これで成績がかなりあがりました。半年くらいみっちりと中1の内容から復習させて、20点台から60点台までアップです。特に英語は全てが積み重ねなので、一つの単元でもわからないと、テストの点数に大きく影響します。
応用レベルの内容
応用レベルは主に難関高校の受験対策です。といっても、本気の難関校(偏差値60以上)は特別に地元の進学塾で勉強した方がよいでしょう。高校受験は学校によって筆記試験の特徴があります。そういう受験対策は個別に対応する必要があります。
塾での勉強は主に英数国がメインでしょう。実際、理科社会は中学3年の内容しか扱わない塾が多いです。だから、難関高校を目指す中学生ならば、スタディサプリで中学1年・2年の理科社会を勉強したり、英数国の苦手分野の克服に利用するとよいでしょう。