スタディサプリが安い理由

スタディサプリは月額980円と予備校業界の中では常識破りを超えた破格の安さです。全教科の授業を受け放題でこれだけの価格は前代未聞です。

 

スタディサプリは一体どうしてここまで安くできるのでしょうか。今回はその理由を考えてみました。

 

スタディサプリが安い理由

  1. インターネットのみでの展開
  2. 最低限のサポート
  3. 規模の利益

 

インターネットのみでの展開

まず第一に、スタディサプリはインターネットでのみ展開しており、実際に校舎を構えていない分土地代(賃貸費用)がかかりません。利用者が自宅などで勉強すればいいので、ある意味土地代を利用者に負担させていると考えてもよいでしょう。

 

一般的な予備校では校舎を複数構えて展開しています。校舎を構えているだけで土地代(賃貸費用)は発生しますし、その維持費もかかります。維持費は光熱費はもちろん、清掃費・警備費などもかかります。こうした設備費用は固定費としてかなりのコストがかかるわけですから、ここをカットしている分やすくサービスを提供できるわけです。

 

最低限のサポート

次に利用者に対するサポートを極限まで減らすことで主に人件費をカットしていると考えられます。

 

スタディサプリでは講師に対する質問、進路相談などは一切行っていません。入会に関する説明などもネット上での案内が主で、最低限の電話サポートしか行っていません。

 

一般的な予備校では講師が講師室で待機したり、チューターが進路相談を行ったり、教務スタッフが相談をしたり、実際に人が立ち会ってサポートを行っています。このあたりの人件費を丸ごとカットすることも安さの秘訣と言えるでしょう。

 

規模の利益

最後に、1人が利用することで発生する利益を減らす代わりに、より多くの人に利用してもらって、結果的に大きな利益を得る方針をとっていることが考えられます。これを経済学では「規模の利益」と言います。実際に過去にスタディサプリの担当者がどこかのインタビューでそう述べていました。

 

スタディサプリの特徴の一つに、予備校と併用している学生が多いということが挙げられます。例えば、【駿台+スタディサプリ】、【河合+スタディサプリ】という人が実際にいるのです。価格を安くすることで、予備校業界のライバルと共存しているという恐ろしいサービスです。新たに同価格帯のサービスが出てくるまでは、スタディサプリだけがこのポジションに居続けるでしょう。